部屋に戻りシャワーを浴びる前
ブルーコンタクトをリオは外した…

鏡に映った 
黒い瞳に戻った自分を見つめた

リオは思い出していた


彼女と出逢った頃はまだ
BLUE EYEではなかった



あの夜…
こんな懐かしい曲がFMから流れていた



DJが訳詞を読んで曲をかけた


〜Don't know when I’ve been so blue〜♪

どんなに私が寂しいか知らないでしょう

あなたは今夜
また次のお相手を見つけたようね

秘密なんかいらないの

嘘でもいいの 
わけなんか教えないで

言い訳でいいの  泣かせないで

今夜もまた…

私の黒い瞳をブルーにさせるのね

ねえ お願い 

さよなら以外の言葉なら

なんでもいいから 置いていって…


【瞳のささやき】※訳詞は筆者の言葉です





曲が終ると…彼女は寂しく微笑んだ


「いい曲…まるで私の気持ちを歌ってくれてるみたい」


『そんな悲しい気持にさせてるなら いまの仕事もうやめようか?』


そういうと彼女は首を振った


「リオを求める彼女たちに 幸せな時間を与えてあげてることに
私はいちいち嫉妬なんかしない


でもね お願い 
私をみつめる同じ瞳で
彼女達をみつめないで…」



リオがブルーのコンタクトをいれたのは
そんな彼女の言葉がきっかけだった


鏡に映るリオは
今夜はいない愛しい彼女に向って呟いた


『君を見つめるのは…いつだって  この黒い瞳だからね…』



back/nextt

INDEX


A mutter リオ
BLUE EYEの秘密