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 Runa&Emi(ルナ&エミ


 INDEX

                 【〜それぞれの愛〜リツコとルナ〜6〜】






「抱いてよ・・・ルナ」


ルナに巻きつくリツコの腕に力がこもる


「・・・・」


ルナは・・・一呼吸おき 
背中のリツコに静かに答えた


「愛しているから・・・」


「・・・えっ・・?」


リツコが背中で潜った声を出す


「エミを・・・愛してるから・・・」


・・・愛してる


その言葉に誘惑の手は力なく解かれた



「・・・」



ルナはふりかえり リツコと向き合った



「エミさんには愛情で・・・私には友情・・・」



リツコの大きな瞳が潤んでいた



「教えてルナ エミさんは愛せて 私を愛せないのはどうして?」



「私が男を愛する女だから?だから・・・だからダメなの・・・?」



涙を溜め駄々をこねる子供のような瞳で訴えるリツコ


「ちがう そんなのは関係ない・・・」


ルナが小さな溜息をこぼす


ほんの少しあけた窓からの涼しい風が
窓際にたつ二人の間にながれる


「リッコ  とりあえず 座ろう・・・」


リツコを促してソファにふたり腰を落とした




「煙草1本吸わせて・・・」



テーブルに置かれた煙草を1本取り出し
火を点けるとルナは長い煙をゆっくり吐いた


2度目の煙が消える頃
リツコが口を開いた


「今、恋してる人は女性なんだ・・・って ルナにカムアウトされた時ね
私は一番の理解者よって笑ってたけどね
本当は無性に悲しかった・・・
なぜか わかるでしょう? 
私は何年もルナといたのよ・・・なのに・・・(苦笑)」

「もう大丈夫だったはずなのに・・・私ったら  
エミさんの存在を知ってからね おかしいの
ルナをとられたくないって思っちゃって・・・ダメだってわかってるのにね」


大きな瞳を潤ませ唇を震わせた


「私は、同性愛者じゃない・・・。
 でもね・・・ルナだけは愛してるの 友達以上に・・・」