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【〜それぞれの愛〜リツコとルナ〜3〜】
(しかし・・・意外な繋がりね・・・)
煙草を取り出すルナにリツコがすかさず言った
『ルナ 吸いすぎは身体によくないよ!・・・って・・・エミさんの代わりに忠告よ(笑)』
『はいはい〜(苦笑)これ1本で終わり 今日はもう吸いません〜』
タバコケースをバックにしまうルナの指先をリツコが見つめる
『ミチコさんね ルナとエミさんの事ちょっと勘付いてる感じだった・・・』
『うん・・・だろうね 別にいいよ・・・悪いことしてるわけじゃないし(苦笑)』
ルナはレディース・バーでグラスを傾けて
語りあったミチコの顔を再度思い浮かべた
♪〜
ルナの携帯が鳴った エミからのメールだった
煙草を灰皿でもみ消しながら目を通した
メールの内容にはミチコのことも書いていた
ルナは返信の言葉に迷った・・・
ミチコのことをリツコに訊いたと書けばまた
こうして一緒にいる経緯から説明しなくていけない
《エミ・・・あとで電話で話そう》 そう一行書いて送信した
隣で同じく携帯を開いていたリツコがルナに問う
『ねぇ 今からルナの部屋に寄ってもいい?』
『う、うん いいけど?どうしたの・・・』
『ほら 預かってもらってるケースあるでしょ?その中に探したいものがあるの
その用件で、ルナに電話したのにご馳走で・・・すっかり忘れてた(笑)』
ルナの部屋の前
鍵を取り出すルナに・・・リツコは呟く
『この部屋のスペアキー処分しちゃった・・・。
だからもう勝手にはこれないね ルナ』
ドアを開けると同時にルナが答えた
『勝手にくる理由もないでしょう・・・』
『冷たいのね ルナ・・・(苦笑)』
このルナの部屋を2年前までふたりでルームシェアしていた
2年前リツコは部屋を出た
出た理由のひとつは仕事場の移動で通勤が不便になったこと
そしてもうひとつの理由は恋の結末だった
『リッコ 適当にしてて・・・仕事の件で電話しなきゃだから・・・』
ルナが電話している間
リツコは懐かしそうに部屋を眺めてまわった
洗面とシャワールームの狭い空間に立ったとき
鼻先を霞めるやわらかい香りがした
リツコはふっと思い出した
・・・そうだ あのコロンまだあるかな?
(ルナのことだからきっと処分してないよね・・・)
洗面台の下の扉を開いてみた
・・・あった あった♪
ピンク色の小瓶を手にとって見た
・・・もう 捨てなきゃね どうしょう持って帰ろうかな?
リツコが思案しているとき
ルナのいるリビングから電話のコール音がした
・・・もしもし あっ エミィ〜♪
うん ごめんね 今帰ったとこなんだ
エミと話すルナの声が聞えた
リツコは手に持ったピンクの小瓶を
元に戻し静かに扉を閉めた・・・
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