INDEX 【〜それぞれの愛〜リツコとルナ〜1〜】 夕方 帰社し書類に目を通していた時 ルナの携帯が鳴った・・・ 相手はリツコだった・・・ 『あ〜リッコ♪ この前 写真有難うね!助かったよ おかげで経費も浮いたことだし・・・お礼に食事ご馳走しようかな〜』 『そんなのいいのよ〜私とルナの仲じゃない う〜ん でもご馳走は・・・してほしいかも(笑)ねぇ〜ルナ 何時に終りそう?』 リツコに待合せの場所と時間を告げ電話を切った エミとのデートをお預けして リツコと会うのは少し気が引けたが リツコには先日借りた 写真の返却と仕事の用件もあった。 (仕事がらみでもあるし・・・今夜は許してね エミ) 携帯のエミのメール画面に詫びた リツコは珍しく和食の店へと誘った この店は仕事で訪れて、湯葉を使った料理が美味だったと メニューを開き 得意気に料理の詳細をリツコは説明してくれる リッコの大きな瞳と形の良い唇が忙しく動く (昔からリッコのこの表情は変わらないな〜) 頬杖をつきながらルナは微笑んだ 『やだぁ〜ルナったら なんだかあきれた顔してない? おしゃべりだなぁって思ってるんでしょ(笑)』 『ううん あきれてないよ〜 物知りのリッコには随分 いろんなこと教えてもらったなぁって思ってたの(苦笑)』 頷き見つめるリツコの瞳に・・・ルナはふっと昔のふたりが過った 慌てて目を逸らし話題を変えた 『そ、そうだ リッコ エミにコーヒーご馳走してくれたんだね〜ありがとう・・・』 『うん 偶然見かけたの 思わず声かけちゃったぁ ルナの彼女なら是非お話したかったしね(笑)』 馴染まない座布団に足を崩し リツコに問いかける 『で・・・何話したの?』 そんなルナの様子に 私も、正座は苦手〜とリツコも足を崩す 運ばれた お茶を一口飲みリツコが口を開く 『何 話したのかな〜? え〜とルナとの出逢いとか・・・あとは私の失恋話とか・・・(苦笑)』 『失恋話って?もしかして・・・コウジのことも話したの?』 『うん そうよ いけない?』 リツコの瞳が少し曇る 『う、ううん リッコの恋話だもん 自分で話したんだから別にいいんじゃない〜』 そういう ルナの言葉に リツコは視線を落とし ポツリと答えた 『私の好きになった人って なぜそんな人(同性愛者)ばかりなのかな・・・』 リツコは悲しげな瞳でルナを見つめた・・・ ← → |