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【〜それぞれの愛〜マユの呟き〜】
金曜の夜 賑わう居酒屋・・・
『あ〜ヤバイ 終電に乗り遅れちゃうよ〜 帰ろう〜』
『あっ ちょっと 待って! 私も一緒に帰るから〜』
席を立つ女友達と一緒にマユも席を立った
『お〜い マユぅ もう帰るのか〜』
男友達が引き止める
『うん 電車 なくなっちゃうもん〜』
『また、俺んち泊まればいいじゃんか〜』
『ううん 今夜はもう帰るよ〜』
・・・今夜はちゃんと帰るって
さっき電話でルナと約束したから
終電のベルが鳴り響く・・・
駆け込む人たちを
避けながらつり革につかまった
私は、いつからこんなになっちゃったんだろう
自暴自棄になって、いくらお酒を飲んで酔っても
醒めちゃえば やっぱりここにいる私は私なんだ
なにも変わらない・・・心は寂しいだけなのに
・・・ルナ
あの頃 ルナが好きだった
でもルナは・・・
私を愛してくれなかった
だから、トオルと・・・
だめだね 私って
あの時から思ったんだ
恋なんか楽しめばいいんだって
ゲームのようにね・・・
ルナの部屋を訪ねた あの日の朝
ルナをはじめて憎いと思った
・・・本気の恋をしてる
・・・とても彼女を愛してる
訊きたくなかった
・・・ふたつ並んだワイングラス
・・・ふたつ並んだベットの上の枕
見たくなかった
ルナに愛されてる
彼女を憎いと思った
ふたりが壊れればいいと思った
・・・だから 私は
♪〜
(あ〜疲れた さぁ〜シャワーでもして寝ようかな〜)
帰宅したルナがバスルームに向かおうとしたとき
携帯が鳴った
エミかな?
(そうだ、エミにまだメールしてなかった)
拗ねて待ちきれずに電話してきたのかも・・・(苦笑)
『もしもし・・・ルナ・・』
『ごめん〜エミ 今帰ったとこなんだ〜』
『・・・』
『あれっ・・・』
『ごめんね エミさんじゃなくて(苦笑)』
『あっ〜 その声はマユね・・』
『こんな時間に何してるの?さてはまた飲んでるでしょう〜』
『うん 正解〜(笑)』
『だめじゃん・・・私の忠告聞いてないな〜』
『それよか・・・なに?用件は手短にお願いね
明日も仕事だし〜早く寝なきゃだしね・・・』
『相変わらず 冷たいなぁ〜ルナったら(苦笑)』
マユは、さっき見た エミとトオルの事をルナに話した
『・・・そう レポートありがとう スキャンダルね(笑)』
『ねぇ ルナ 相手はトオルだよ〜』
『・・・だから 何?』
『ルナ 信じてないのね〜 本当なんだから〜』
『わかったよ・・・ それよりかマユ 終電にちゃんと乗って帰るんだよ〜』
『うん ルナ ちゃんと帰る・・』
切れた電話の向こうのルナに呟く
私ってサイテイ
だから愛されなかったんだよね・・・
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