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LOVE(NOVEL)
                   Runa&Emi(ルナ&エミ
XんX



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                     【Blue Moonの瞳 】C

                            


『あの、トオルさん・・・同時にって?』


『ごめん、嫌な表現しちゃったね・・・訂正するよ・・・』


トオルが、ジントニックを一気に飲み干す


『マユはね・・・ゲーム感覚で恋する子なんだよ 
その・・・ゲームの相手の1人が僕だったんだよ・・・』


・・・マユという女性がわからない
一人の人をみつめることができないのだろうか?


空になったグラスをみつめるトオル


『エミさん、僕の事・・・軽蔑した?』


『えっ・・・いいえ・・・』


視線を落すカクテルグラスの中で
トオルが歪んで映る


もうひとつの訊きたい事を私は飲み込んだ
(それは・・・ルナとマユの関係)


・・・しばらく沈黙が続いた


流れるBGMの曲が変わった時 トオルが口を開いた


『シンジと亜紀子さん、結婚するみたいだね・・・』


『ええ、亜紀子のお惚気話 毎日きかされてます(苦笑)』


煙草をくわえてトオルも笑った


『そうそう・・・こんどのライブのことだけどね・・・』


話題をライブに移すトオルの横顔に・・・ふとルナが重なった


無意識にバックの中の携帯を探した
やはり今夜は、鳴らないメロディー


・・・ルナは何してるんだろう


・・・私はここで何してるんだろう


トオルと二人きりでBARでいること
ルナが知ったら・・・何してるのって叱るだろうか?


ルナは、いつもクールだった


やきもち妬いて私を責めたことがない
少し、寂しいと思った


・・・ルナ 今夜はなんだかとても寂しい
少し火照った頬に触れた


『エミさん・・・カクテル もう一杯飲む?』


ブルームーンのグラスを揺らしながら
トオルの熱い瞳が私を誘っていた・・・