〜出逢い〜3
RUNA&EMI(ルナ&エミ)
派手なメロディが鳴り響く携帯を右手に持ち亜紀子は
慌てて席を立つ…
「エミ〜、ちょっと外で話してくるね〜」
「うん…」
ガラス越しに映る街はすっかり雨模様…
傘の花が交差点を埋め尽くしてる
さっきの女性をまた…探す自分がいた
(あの人 傘持ってなかったみたいね・・・)
《いつからだろう…同性に恋心を抱くようになったのは…》
亜紀子にはもちろんカムアウトしてない
(あんな おしゃべりには絶対いえない(笑))
だが亜紀子は 女の勘っていうのか なにか感じるものがあるのか
時々ドキッとすることを言っては探ろうとすることがある
それは、私が男性の話題にあまり関心のない態度から察するのだろう
まっいいか…
あえてこちらからいう必要ないし、ずっと疑惑の人でいよう^^
携帯を片手に亜紀子が席に戻ってきた…
「エミ〜ごめん〜」
「彼がね〜近くまで来てるからって言うの…」
亜紀子の目で訴えてる意味を理解した私
「…ということは私に話したい相談事も解決したわけね(笑)」
「うん…したかも… ごめん〜エミ」
「わかった〜(苦笑)」
「ねぇ エミはどうする?一緒に…くる?」
「まさか〜お邪魔虫じゃない
彼に怒られちゃうよ(笑)
たっぷり仲直りのデート楽しんできなさいな〜。私はもう少し地下街みて帰るわ」
「ごめんねエミ〜 あ、そうだ お詫びに月曜日 ランチ私奢るからさ♪」
「ほんと(笑)じゃあ デザートとコーヒーつきでね」
「うっ〜 はいはい〜おっけぃ〜(苦笑)」
残りのコーヒーを流し込むと 慌しく席を立つ亜紀子
自動ドアの前でなにか思い出したように振り返りもどってくる
「エミー、外 雨がひどくなってきたよ〜傘持ってる?」
「もちろん♪ 相合傘でもOKの大きめ目の傘持ってきたよ〜^^」
「さすが、エミ〜(笑)相合傘とは気が利くね〜
私が男なら絶対彼女にしたい〜いや女でも彼女にしたくなるよ〜(にっこり)」
《 はっ?えっ? それって…どういう意味よ^^; 》
返事に詰まる私に亜紀子はくるりと背をむけ
ヒラヒラ片手を振って足取り軽く自動ドアの外に出て行った…
《まったくぅ〜》
他人の痴話喧嘩の結末はいつもこんなもんね
何回付き合わされたことか…
犬も食わないよ…もう二度と食ってやんないからね(笑)