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Runa&Emi(ルナ&エミ


 INDEX


                      【“彼と彼女の関係”】

                            


・・・翌月曜日


『ねっ エミー、お茶して帰ろうよ〜♪』


着替えを終えて ロッカーからバックを取り出す私に、
亜紀子が声をかけてきた


『うん、いいわよ〜』


・・・亜紀子の誘いは無下に断れない(苦笑)
だってルナとの出逢いも亜紀子のおかげでもあるしね


駅前の、シフォンケーキの美味しいカフェに入った。
席に座ると亜紀子がさっそくおしゃべりを始める



『ねっ、あれからトオルくんからメールきた?
でも やるわね ラブソング作戦だなんてさ〜(笑)』


・・・そうだ、トオルのことをすっかり忘れてた
あれから、トオルにメルアドを教えたが その後メールはきていない


『それより、何?早く次の恋ができるようにって書いてたけど
 エミいつ失恋なんかしたのよ?私、そんな話聞いてないよ〜』


亜紀子がシフォンケーキをつつきながら、不満そうな顔をする


『ごめん 亜紀子・・・。あれはトオルさんの誘いを断るためについ言っちゃたの』


『どうしてよ〜、トオルくんいい男じゃん・・才能もあるしさ〜♪』


『たしかにいい人だと思う でも〜、私にはもったいないよ・・・』


『あらまぁ〜もったいないだなんて〜謙遜しちゃってさ 
はっきり言えばタイプじゃないんでしょう(笑)』


私は、笑って首を左右に振ると 亜紀子も笑って同じ仕草をした。


『そうそう・・・シンジに訊いたんだけどね トオルくんのバンドね
インディーズデビュー 目指してるらしいの でもキーボードの子
が突然辞めちゃったらしく いま代わりの子探してるんだってさ〜』


キーボード?その言葉で、ふとルナとトオルのつながりを思い出した


『エミ〜にその気ないから話すけどさ・・・。実はねそのキーボードの子と
トオルくん恋仲だったらしいの・・・でもねその子ね・・・』

声をひそめて亜紀子が話を続ける・・・

『実はね、その子レズビアンだったらしいの・・・しかもね
私はよくわからないんだけど・・・男女どちらも愛せる人だったらしいよ』


その言葉に 手に持ったコーヒーカップを落しそうになった・・。


トオルの恋人だった・・・女性
ルナが友達だといってた・・・女性

その女性がそう《バイセクシャル》だとしたら・・・


私の頭の中で“彼と彼女の関係”がつながった