Runa&Emi(ルナ&エミPARTV
  


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                      【 〜Two wineglasses〜



                           

メンソールシガレットに火を点け
ベットで眠るマユと時計を見ながら呟いた…


…とうとう 眠れなかったよ エミィ


煙草を燻らしながら
エミが部屋を飛び出してからの数時間を思い出していた




エミを呼び戻そうと開いた携帯にはマユからの着信履歴が…


…マユから?なんの用だろう…


今夜の諍いの原因がマユだけに気になり コールバックした


「ルナ〜、かけてくれたんだ〜♪」


マユの弾んだ声に酔ってる様子が分かる
声の向こうでは賑やかな雑音が響いる きっとバーか居酒屋にでもいるのだろう
酔っ払うと…電話かけるのはマユの癖だった
要領を得ない会話に…酔っ払いの相手はごめんだからと切りかけた時
 
「切らないで! ルナ!」 「エミさんに謝ってほしいの…」

『謝るって何を?何のこと?』

そんな会話の途中 受話器の向こうでオトコの声が聞こえた
"マユ〜今夜も泊まるんだろう〜♪”


電話を切ろうとするマユを今度は私が引きとめた


「マユ…うちにおいで!」


電話を切ってからハッと思った
私ったら、エミを呼び戻すつもりだったのに…


携帯をもう一度開き 思案したが…


やっぱり 酔った勢いでオトコの部屋に
泊まろうとするマユを今夜は放っておけなかった…。


仕方ない 今夜はエミにはクールでいるよ 許してね



TO…エミ

エミィ ちゃんと電車に乗ったのかな?
家に着いたら今夜はゆっくり眠ってね

明日ゆっくり話そう

おやすみ エミィ

          ルナ




それから数十分後…チャイムが鳴った
ドアスコープにはマユの姿が映っていた





「ルナ ありがとう〜!嬉しかった〜」


部屋に入るなり マユは腕を絡ませてきた


「すぐ タクシーに飛び乗ってきたの〜(笑)」
ルナがおいでって誘ってくれるなんて〜夢みたい〜」


しゃべり続けるマユの腕をほどき ソファに座らせた


『誤解しないでマユ 誘ってるわけじゃないし 優しくしてるわけでもないよ』


「相変わらず冷たいな〜(苦笑) でもそんなルナのクールなとこがね やっぱ好き」


『マユ 今夜はお説教されるの覚悟できたんでしょうね』


「分かってるわ… 私 ルナの言うことしか素直に聞けないもん(苦笑)」


『素直に聞いてるんだったら、どうしておなじ事繰り返すんだろうね…』


「う〜ん…(苦笑)」


首を傾げ誤魔化し笑いをするマユに…
溜息をつきながらキッチンに入った







『酔いを少し醒ましなさい〜!お説教はそれからね』


ミネラルウオーターを入れたグラスをマユの前に置いた


「…エミさん 来てたんだね…」


テーブルに並んだ ふたつのワイングラスにマユは気付いたらしい


『…うん 来てたよ』


「帰っちゃったんだ…。もしかしてケンカでもしたの?」


『…まあね』


「もしかして また私のせいで?」


『ううん…』

本当はマユのことが原因だった
…があえてこの時点では言わなかった


マユはテーブルの脇に置いていたワインボトルを手にとり
ふたつのワイングラスにワインを注いだ


「ねえ〜ルナ 私とも飲んでほしい 乾杯しよ〜♪」



『まだ 酔いたいのマユ?』



「ええ 酔いたいわよ…ルナも酔わせたい…」



マユはグラスのワインを一気に飲み干し
潤んだ瞳で腕を絡ませてきた…



「ねぇ ルナ お説教なら…べットのなかでして…」






               

                                                     


ほめ



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