〜甘い香り〜A
『・・・・エミィ・・・』

狼狽してるルナの顔 まっすぐみることができない

私は涙が溢れてきた・・・。
かすめた香りでたとえ一瞬でも、ルナが彼女を思い出したこと
ただそれだけで ナイフで胸を裂かれるよう
でもこれは、痛くて溢れる涙なんかじゃない

私って、すごく嫌な女
つまんないことして 最低だ・・・。

『ごめんね。。許して 嫌いになった・・・でしょう・・・』

言葉がでてこない・・・
うつむいたままの私 

『馬鹿だなぁ(笑)気に入ったんならあげるよ あのコロン』

私の涙を指で拭いながら ルナは私を抱きしめた

『いらないわよ〜そんなの 馬鹿!嫌い〜!意地悪(泣)』

腕をほどこうとする私
そんな私を尚、力強く抱きしめるルナ

観念して、ルナの胸でひとしきり泣いてみた

『もういい?涙STOPして・・・』

ルナが頭を撫でる
そして腕を解くと 

『ほら、おいで・・・♪』

手をとってバスルームに引っ張っていく

『全部、洗い流してきなさい〜。
 ほら髪も洗い直し 顔もぐちゃぐちゃだし みっともないなぁ(笑)
 なんなら私が洗ってあげようか〜(笑)』

 『え〜それはノーサンキュー(恥)』

『今更、何恥かしがってるんだか・・・フフッ』

シャワーのあたたかい雨に 全部流してしまおう・・・

猜疑心 
嫉妬心 
我侭な涙 

そして あの香り・・・

ねぇ 今夜はずっと・・・ 

あなたの香りで包まれていたい

シャワーを浴びながら交錯する思い

ルナが愛しい 
 
意地っ張りな私  寛容なルナ

ルナの腕の中は心地いい

抱きしめられるだけで 
私の全てがとけだしてしまいそう・・・

抱きしめられると
許してしまう 

許してしまう・・・どんなことも

今夜もルナの一本勝ち

《もういいんだってば・・・ 気にしない 気にしない》
そう言い聞かせるけど

シャワーで身体についたあの香りは流せても 
脳裏に染み付いた香りまでどうにも流せない

やっぱ 気になる 聞いてみよう
(どんな答えでもいい すっきりしたい )

今のルナは私をこんなに愛してくれてる 
抱きしめてくれる腕の力で感じる
それがなによりの答え

なのに・・・

それでいいでしょう・・・
それでいいじゃない・・・

《はぁ こんな自分が嫌い》

シャワーの栓を止めて溜息つきながらバスルームを出る

バスルームのドアを開くと目の前でルナが笑って 
バスタオルを私の肩にのっけた

『エミィー 今度は長風呂(笑)のぼせちゃうよ』


『ルナ ごめんね。こんな私で・・・』

『またぁ(笑)エミィのいつもの口癖だね・・こんな私でって
 もうそれは聞き飽きたよー 他の台詞考えなさい〜(笑)』

そういいながら私の頬に軽くkissする

『それよか早くね エミィ♪』

ルナ・・・ 
こんな私は もう今夜限りにするから・・ね


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sozai RELISH 様
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Runa&Emi(ルナとエミ)